冬になると、自宅やキャンプでストーブを使うので灯油が欠かせません。
灯油の保存だと、だいたい赤い(青い?)ポリタンクに入れてると思います。
「いかにも灯油のポリタンク」な感じは好きじゃないので、良さげな商品がないか探しました。
ネットで「オシャレ ポリタンク」で検索すれば、確かに良さげな商品がでてきます。
ただ、普通より「デザイン」や「色」にこだわった物ってやっぱり高いんですよね。
ふと「安いポリタンクに自分で色塗ればいいんじゃない?」
過去、自宅にある車のバンパーを再塗装した経験があるので、同じ要領で「ポリタンクいけるかも?」と考えました。
これが、浅はかな考えだと知ったのは後のこと…
今回は失敗事例なので、ポリタンクに塗装しようとしている人は、この記事を参考にしてください。
ただ単に塗装だけすると確実に失敗しますよ。
灯油のポリタンクに塗料が定着しにくい理由
ポリタンクの素材が原因だった
灯油のポリタンクの素材は「ポリエチレン」で略して「PE」とも表示されます。
この「ポリエチレン」という素材が、塗料が定着しない原因だったのです。
素材として「耐薬品性」「耐水性」「耐衝撃性」「絶縁性」などの優れた特性を持ってるので、日常生活で使う道具の多くにポリエチレンが使われています。
しかも、軽い。
灯油保存用の入れ物としては最適なのですが、塗装に関しては「耐水性」や「耐薬品性」が邪魔して相性が悪いです。
色の変化:塗装前→塗装直後→塗装1年後
ポリタンク塗装前(白色)から、塗装直後、さらに1年後の塗装状態を確認していきます。
まず、塗装前のタンクは白色です。
※白色は飲料用や食品用に使われることが多い
近所のホームセンターで5Ⅼのタンクを500円ぐらいで購入しました。
スプレーはバンパー塗装で使った「ユニコンPPバンパースプレー」。
バンパーやドアハンドルが黒くキレイに塗れたので、商品そのものには絶大な信頼があります。
このスプレーの表記は「PP」なので「ポリプロピレン」が対象ですが、ポリエチレンでも試してみました。
過去の記事はこちら
塗装から数日経過したところです。
塗装直後はキレイに塗れたので成功かと思ったんですが、少しでも接触したところから色が剥がれていきます。
よく見ると、すでに取っ手部分の塗料が剥がれています。
黒いポリタンクが、トラスコの黒いポンプと一体感がでて良い感じなのに…
さらに1年後。
塗料が完全に浮いてパリパリになってます。
指で触ると簡単に剥がれるので、塗料がまったく定着していません。
後で解説しますが、「塗料は悪くない」のです。
普通、ポリエチレンへの塗装はしないらしく、プロでも手を焼く素材だそうです。
ポリプロピレンに色を定着させる方法
じゃあ、「ポリエチレンに色が塗れないのか?」というと、そうでもない。
下地にプライマーを塗った後、塗料を上から塗れば色が定着できるらしいです。
※実際にやってみたので、後日、記事を更新します。
プライマーとは?
プライマーは塗装作業において重要な役割を果たす下塗り材料です。主な役割は、塗料が定着しにくい下地の状態を整え、塗料と素材の間をつなぎます。これによって塗料が密着しやすく耐久性や防錆性が向上します。
ポリエチレンに対応するプライマー
塗装したい色を塗る前に、下地処理としてプライマーを塗布することで色の密着性を高めます。
有名なのが「ミッチャクロン」。
ですが、公式の対応表では「ポリエチレン」には対応していないことになってます。
ネット調べると実際に使った例がでてくるので、購入前に自分の目で確かめてみてください。
ただ、お高い。
もっと安いのがないかと探してみたら、ニッペから「マルチミッチャクプライマー」というプライマーが販売されていました。
こちらは、ポリエチレンに対応しています。
まとめ
今回は、灯油のポリタンクに塗装して失敗した事例でした。
ポリエチレンは「耐水性」や「耐薬品性」が優秀なので、塗料に対しても弾くんですね。
調べてわかったのは、プライマーがあれば色が定着しやすいこと。
早速、ニッペの「マルチミッチャクプライマー」を購入したので、ポリタンクへの塗装に再チャレンジしてみようと思います。
うまくいくか分からないほうが、ワクワクしますね。